活動報告

金(こがね)神社「金文字の御朱印」

岐阜の街の中心に鎮座する「金(こがね)神社」は成務天皇の御代(西暦135年)に創建された1900年もの歴史を持つといわれる神社です。古来より産業繁栄、財宝・金運招福、商売繁盛の神様として、篤い信仰を集めてきました。 そんな金神社で今、最も話題を集めているのが「金文字の御朱印」です。 毎月最終金曜日を「Premium 金 Day」と銘打って普段は黒字の文字をその日限定で金色にして授与していただけます。 平成29年の5月に始まったこの「金文字の御朱印」、今では朝から長い行列ができるほどの人気になっています。

金にゆかりのある岐阜

そもそもの始まりは平成27年に古くなった鳥居の立て替えで金色の鳥居にしたことから始まります。 古くなった鳥居を改修する際、本郷啓介宮司は当時、たまたま訪れた秋葉山本宮秋葉神社の頂上にある「幸福を象徴するという黄金の鳥居」を見て「いいことは真似したい」と、その思いを5年ごしで実現させました。 この金の鳥居は当時、TV等で放映され話題になりました。 岐阜市はもともと「金」にまつわる話が多くあります。岐阜市を見下ろす金華山はもともと稲葉山(いなばやま)と呼ばれていましたが、ツブラジイの花が咲くと山全体が黄色く見え、金色に輝いて見えることから「金華山」と呼ばれるようになりました。またその山頂には織田信長の居城だった岐阜城が建っていますが、平成24年にはその麓から金箔瓦が発見され話題になりました。現在のJR岐阜駅前には金の織田信長像も立っています。

金文字の御朱印誕生

そうした背景から岐阜市の「金」をめぐるツアーが企画され、この「金神社」もそのルートの一つになりました。 ある日、20名ほどのツアー客から「鳥居も金色になったことだし、いっその事、御朱印も金色でお願いできないか?」というお願いがあり、その際に金文字の御朱印が特別に授与されました。 その金文字の御朱印は大変好評で、平成29年5月から毎月最終の金曜日に限って授与することになりました。 するとそれが口コミやSNSなどで徐々に広がり、最初は15人ほどだったのが7〜80人、100人と徐々に増えていきました。 その後、中日新聞の夕刊で紹介されると680人以上に、さらにNHKやメーテレなどテレビのニュースで取り上げられると一気に増え、11月には1日に2,800人もの方々に授与されました。3月には「ぐっさんち」の取材を受け2,900人に。現在では約1,700〜1,800人ほどの参拝者が来られるとのことです。

「Premium 金 Day」には神社職員やお手伝いの方総動員で対応していますが、それにしてもすごい人気です。神社では御朱印一つ一つに手書きで丁寧に書いているので、その労力たるや想像を絶するものですね。 社務所の開閉時間は基本的には9時~17時ですが、この日は早朝7時頃から並ぶ方もみえるようで、早い人は早朝3時頃から待つ方もいるそうです。神社には駐車場はありますが、すぐに満車になってしまうため、近隣の有料駐車場を利用したほうがスムーズかも。また岐阜駅からは歩いて15分くらいなので、JRや名鉄で行くのも便利です。

毎月金文字の御朱印をいただきに来てるとか

この日もTV番組の取材が入っていました

Premium 金 Day 限定の御守り「こがね守」(初穂料1,000円)

神社に来ていただけるのが何よりもありがたい

今回の取材では金神社の本郷啓介宮司に詳しく話を伺うことができましたが、大変お忙しい中、快く取材に応じていただきました。 「神社に足を運んでいただけるのが何よりもありがたいことです。」 金文字の御朱印のおかげで様々な人に金神社を知ってもらい、訪れてもらい、それが神社の繁栄もさることながら、近隣の地域、商店街の活性化にもつなげたいと何度もおっしゃっていました。 他地域出身の先代の宮司がよく「岐阜は自分の神社だけで精一杯で他の神社さんとの切磋琢磨が足りないのではないか」と話していたのを聞き、本郷宮司は「このままではいけない、同じことをしていてはいけない」と強く思ったそうです。 「どうしたらこの神社が、さらには氏子さんはじめ、地域がよりよくなっていくのかを日々常に考えなければいけないと思います。」 厳しくも暖かく、まっすぐ将来を見つめる眼差しからは神社に対する力強い想いが感じられました。 「人が来てもらえる神社にするには、まず職員が自分の神社を好きにならなければならないんです。自分の職場を愛することですね。」 金神社の朝は朝拝(ちょうはい)から始まり、その後、必ず境内の掃除を行います。 「気持ちよくお参りしていただき、気持ちよく帰っていただく」 そういった、職員一丸となって常に参拝者や氏子さんのことを考える姿勢が、金文字の御朱印はじめ、この神社に人々が集まる理由なのかもしれません。 夏には境内でビアガーデンを開催するなど、常に新しいことを考えている金神社。これからもますます楽しみな神社です。

金(こがね)神社 住所:〒500-8842 岐阜市金町5-3 TEL:058-262-1316 ホームページ:https://koganejinjya.com/

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